麻雀探偵はどうして花火を嫌うのか?

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⇒目次

「そういうこっちゃな」秋葉原はカバンの中からペットボトルを取り出した。「お前さんに渡すもんがある」

「まだあるのか」

「わかるか、こんなかの水」秋葉原はペットボトルを指差した。

「中和水か」

「いるか?」

「もしもいらないと言ったら?」

「そん時は捨てるだけや」

「なぜ捨てる?」

「もうバイニンたちには中和水を飲ませたんや。せやからあとはお前さんだけ」

「時間は?あれからどのくらい経つ?」

「もう時期20時間ってとこやな」

「20時間をすぎたら」私は両腕を組んだ。このまま水を飲まなければ副作用で悲惨な目に合うのはわかっている。が、私の飲んだ強化剤は未完成なので副作用がないのかもしれない。

「どうするんや?」秋葉原は商売人みたいな顔できいた。「今なら安くしとくで」

「ならもらおうか」私は笑いながら答えた。

私はペットボトルを開け、中和水を飲み干した。元の体に戻った実感はなかった。が、確かに力をいれても机を壊せるほどの握力はなくなっていた。

「秋葉原、いろいろ世話になった。ありがとう」

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ジャンル:ミステリー・推理

作者:mican

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